それでは実際に製作の手順をご紹介します。
リペイントと言っても、元の塗装を剥離してフルペイントをするのではなく、あくまで「かんたんリペイント」です。
いかに簡単な作業でクオリティーを上げるか、と言うのがミソです。
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まずは上半身と下半身に分解します。この孫悟空、じつは中国製・・・コピー品のようです。 ソフビがゆがみ、重心が前に掛かりすぎてて自立も困難なほどでした。 |
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熱を加え、変形を直した状態で中にレジンや石膏を流し込みます。 キャストや石膏の流し込みには、変形の防止、安定性向上、 さらに手に取ったときの重量感UPの効果などがあります。 今回はレジンを使いましたが、石膏は安価な上、扱いやすいのでお勧めできます。 画像は、レジンが合わせ目から流れ出てくるのを防止するため、油粘土でメバリしている所です。 |
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レジンを流し込んだところです。 5分位で硬化します。これで、安定した自立が可能になりました。 |
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次に下地作りです。入り組んだ箇所をクレンザーでゴシゴシやります。 表面の油分を落とし、塗料が定着するように荒らしてやります。 |
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大まかな部分にはスポンジヤスリを使用しました。 この工程での注意点は、元の塗装を落とさない程度に磨いてやることです。 元の色を活かしつつ、リペイントするのがポイントになるからです。 |
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磨き終わって洗浄、乾燥後、塗装に入ります。 素材がソフビなので、塗料はVカラーかラッカー系で行いましょう。 アクリル系やエナメル系は乾きが遅く、ベタベタして向きません。 シワの深い部分等に暗色をエアブラシで細ぶきし、立体感を強調します。 |
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これだけでかなり表情が出てきます。 |
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こちらが、元の状態です。 |
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上から少しシャドーを掛けるだけで陰影がハッキりしてきます。 |
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この調子でどんどんシャドーを付けて行きます。 |
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次は逆に、面のトップにハイライトとして明るい色を乗せていきます。 |
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元の色を基本に、暗い色と明るい色をのせて 3段階のグラデーションを付ける訳です。 |
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エアブラシさえあれば誰にでも出来る作業です。 もともと塗りの甘い部分を筆で修正し、 最後につや消しのトップコートを吹けば作業終了です! |
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かなり雰囲気が変わったと思います。 |